要約
この課は、これまでの課で学んだ曲線を一つの理論にまとめる。円錐曲線を、二重円錐を平面で切ったときに得られる曲線として導入し、その標準形を振り返り、 の項を含まない 2 次方程式はすべて放物線、楕円、双曲線、またはそれらの退化した場合(一点、一本または二本の直線、あるいは点が一つもない場合)を表すことを示す。どの曲線であるかを判定し、その中心または頂点、半軸、焦点を読み取るには、平方完成をすれば十分である。最後に、焦点と準線によって三つの曲線を一つの定義にまとめる離心率と、円錐曲線と直線の交わりを扱う。
学習目標
- 円錐曲線を、退化した場合も含めて、二重円錐を平面で切った切り口として認識する。
- の項を含まない 2 次方程式を平方完成によって標準形に直し、係数の符号からそれがどの曲線を表すかを判定する。
- 一般の方程式で与えられた円錐曲線の中心または頂点、半軸、焦点、準線、漸近線を求め、そのグラフをかく。
- 離心率を用いて円錐曲線を軌跡として記述し、判別式を用いて直線との交わりを調べる。
円錐曲線
二重円錐を考える。これは、一本の直線(母線)を、それと定点(円錐の頂点)で交わる別の直線(軸)のまわりに一周させたときに描かれる曲面である。この曲面は頂点の両側に一つずつ、二つの葉をもつ。頂点を通らない平面で切ると、得られる曲線は、平面が軸となす角を、各母線が軸となす角と比べたときの大小によって決まる。
- 平面が軸に垂直ならば、曲線は円である。
- 平面が軸となす角が母線のなす角より大きければ、平面は一方の葉のすべての母線と交わり、曲線は閉じた楕円になる。
- 平面が軸となす角が母線のなす角に等しければ、すなわち平面がある母線に平行ならば、平面は一方の葉だけと交わり、曲線は閉じていない放物線になる。
- 平面が軸となす角が母線のなす角より小さければ、平面は両方の葉と交わり、曲線は二つの枝をもつ双曲線になる。
平面が円錐の頂点を通るときは、交わりは一点、一本の直線(母線)、または頂点で交わる二本の直線になる。これらが退化した場合であり、あとで、円錐を切っても得られないほかの二つの場合、すなわち円柱を切って得られる平行な二直線の組と空集合とともに、ある種の 2 次方程式の解として再び現れる。ただし、円は第四の族ではなく、平面が軸に垂直な位置にあるときの楕円である。
円錐を切って得られる曲線が、これまでの課で焦点を用いて定義した曲線と一致することがダンドランの定理である。その証明は空間図形の幾何(円錐に内接し切断面に接する球で、切断面との接点が焦点になるもの)を必要とするので、このコースの範囲を超える。そのため、ここでは円錐の切り口は直観的な描像としてだけ用い、使う定義は距離による定義である。
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